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先天性風疹症候群(CRS)で軽い白内障を患う医師の天野教之さん(60)と有志の協力で、CRSで難聴になった球児が甲子園を目指す舞台が8月4日、埼玉県和光市で上演されます。天野さんは「風疹の予防に関心をもってほしい」と来場を呼びかけています。
CRSは、妊娠20週ぐらいまでの妊婦が風疹にかかり、胎児にウイルスが感染することで発症します。赤ちゃんに難聴や白内障、心臓病などの障害が起こるが、程度には個人差があります。
天野さんは医学部生のとき、「CRSによる白内障」と診断されました。母親に聞くと、天野さんを身ごもった当時は教員で、担任するクラスで風疹が流行していたといいます。
日常生活には支障がなく過ごしてきたが、「もっと多くの障害を持って生まれてきたかもしれない」との思いもあり、市内に開業するクリニックで風疹ワクチンの接種を呼びかけるなどしています。
昨年秋、「 遥(はる)かなる甲子園」という舞台の存在を知り、劇団「関西芸術座」に公演を依頼。毎年、海外の学校建設などに寄付している分を削り、上演にかかる費用を全額負担することで開催が実現しました。沖縄を舞台にした実話に基づく物語で、打球の音も仲間の合図も聞こえないなか、練習に汗を流す姿などが生き生きと描かれる。
天野さんは「障害とは何か、友情や努力についても考えさせられる作品。親子で足を運んでもらえたら」と話しています。
(引用URL:https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20190723-OYTET50006/?catname=news-kaisetsu_news)
医師自らがご自身で闘病する中、演者として障害、予防についてアプローチしてくださる天野先生。この夏、ご家族と、友人と改めて感染症や予防について話してみてはいかがでしょうか。