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国産初の遺伝子治療薬「コラテジェン」について、厚生労働相の諮問機関・中央社会保険医療協議会は28日、9月4日から公的な医療保険を適用することを了承しました。公定価格(薬価)は約60万円です。
コラテジェンは、大阪大発ベンチャー「アンジェス」(大阪府茨木市)が開発。
肝細胞成長因子(HGF)という生理活性たんぱく質の遺伝子の配列を持つ環状のDNA分子からなる医薬品です。これを下肢に注射すると体内でHGFたんぱく質が作り出され、その働きで血管を新生する。今年3月に厚労省から、足の血管が詰まって生じる慢性動脈閉塞症による潰瘍の改善を効能効果として条件期限付きの承認を得ていました。遺伝子治療薬としては、1回3349万円の薬価が付いて注目されたノバルティスファーマのキムリアと同じタイミングでの承認です。
動脈硬化などで脚の血管が詰まり潰瘍や 壊死えし を起こす病気の患者を対象に、2回、または3回に分けて薬液を注射して治療します。田辺三菱製薬(大阪市)から発売されることが決定しています。
アンジェスの山田英社長は、「キムリアに数千万円の薬価が付いていたので、もっと高い薬価が期待されていたのかもしれない。ただ、60万円というのは1回の投与にかかる薬価で、治療には最低2回、場合によっては3回の投与が必要になる。また、コラテジェンは遺伝子を導入するためにウイルスベクターの技術は利用せず、プラスミドという技術を利用している。このため、低コストで遺伝子治療薬を製造できる。だから原価計算方式によって薬価は60万円に決まったが、遺伝子治療の中にも安価に製造できるものがあることを知ってもらいたい」と語っています。
引用URL:https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20190829-OYTET50002/?catname=news-kaisetsu_news、https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00002/082800632/)