蘇生中止容認を視野 新川地域消防・医療関係者 意思表示の書面整備

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蘇生中止容認を視野 新川地域消防・医療関係者 意思表示の書面整備
2019/07/30

新川地域の医師グループは、在宅患者が心肺停止状態になったときに蘇生処置を受けるかどうかを意思表示できる書面を整備しました。患者らが望む最期を実現するため、救急現場で活用してもらう考えです。こうした書面が整備されるケースは県内で数少なく、蘇生中止の容認を視野に入れた指針策定の動きが進みそうです。

在宅の終末期患者らが心臓マッサージなどの蘇生処置を拒否していても、容体急変に動転した家族らが119番し、救急隊員が苦悩する事例が全国で相次いています。県内でも、富山市消防局が過去4年で11件あったことを報告。昨年秋に別の市で終末期患者への蘇生を中止した事例も明らかになっています。

各地の消防本部が統一方針の策定を求める中、総務省消防庁の部会は今月の会合でも具体的な策定方針を明示せず、各消防本部に判断が委ねられている形です。

県内では、県西部6市が先行して統一的な指針を導入。患者の意思を示した書面提示などを受けて蘇生処置を中止できる手続きを盛り込んでいるものの、どのような書面を活用するか定まっていないため、ほぼ運用できないのが実情です。

こうした中、新川地域在宅医療療養連携協議会(藤岡照裕会長)が患者の意思表示のための書式を整えました。書面ではまず心肺停止時に蘇生処置を受けるかどうかを尋ねます。心肺停止に至っていないが、生命を脅かす疾患に直面しているケースでも、苦痛緩和を最優先したケア、人工呼吸器などを使った治療などの選択肢から、望む医療を選べるようにしました。

必要事項を書き込む際に話し合った家族や医療ケアチームメンバーの名前を記入する欄も設け、多くの関係者による話し合いを呼び掛けています。8月に開く同協議会総会での承認を経て、開業医に配布し、在宅患者に活用してもらいます。

魚津、黒部、入善、朝日の4市町の消防、医療関係者らでつくるメディカルコントロール協議会では、書面による患者の意思表示と、現場に駆け付けた「かかりつけ医」の指示などを条件に、蘇生中止を容認することでおおむね合意が得られています。今後、書式に問題がないか確認し、指針策定について協議を進める予定です。

竹田慎一会長(黒部市民病院長)は、指針の策定や運用の前提として「医師会の理解が必要になる」とし、地域内の幅広い合意の必要性を指摘しています。

■国「否定してない」

国は蘇生拒否への対応を巡る統一方針策定に二の足を踏む一方、一定の条件下での蘇生中止を否定していません。

今月の総務省消防庁の部会で示された報告書案には、蘇生処置をしながら医療機関へ搬送している事例と共に、かかりつけ医の指示などを受けて蘇生中止に踏み切っている埼玉西部消防局などの取り組みを記載。同庁救急企画室担当者は「いずれの対応も否定はしていない」とし、中止容認に含みを持たせています。

患者の病歴や生活状況、意思をよく知るかかりつけ医らが中止を判断できるとの考えも盛り込んでいます。

一方、書面の整備については「千差万別」と各地の実情を説明するにとどまり、「必要」とは言い切っていません。そうした国のスタンスを踏まえると、書面提示を中止の前提とする新川地域や県西部6市は、厳格な基準を適用していると言えそうです。

 

(参考URL:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190726-00131687-kitanihon-l16

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