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介護保険制度では制度上、看護師にお願いできないことがある…。そのように感じている方は多いのではないでしょうか。そんな不安に茨城の看護師たちが立ち上がりました。
介護が必要な高齢者や障害者、介護疲れに悩む家族らを支援しようと、水戸市の看護師らが3日、有償ボランティア団体「キャンナス水戸」を立ち上げました。医療や介護保険制度では対応しきれない患者や家族らの要望をかなえるために活動をしています。
キャンナス水戸は、全国のボランティア看護師でつくる「キャンナス」の水戸支部で、「できる(Can)ことをできる範囲で行うナース(Nurse)」という意味が込められています。1997年に神奈川県藤沢市で看護師の菅原由美さんが始め、現在は水戸を含め、全国に支部が123カ所あります。
支援内容は、料理や掃除といった身の回りの世話や外出時の付き添い、終末期のケアなどを行います。
介護保険や医療保険など既存の制度では身体介護と生活援助が対象で、「話し相手になってほしい」といった患者の要望には応えられません。そのため、キャンナスのようなボランティア団体の存在が必要であり、キャンナスでは制度のなかでできる支援については、行政との間の橋渡し役も務めています。
立ち上げたのは水戸市の訪問看護師、佐野理恵さん(39)。大津市の総合病院や水戸の診療所などで看護師として働いていましたが、病院の業務に追われ、患者と向き合う時間が少ないことに不満を抱いていたといいます。2016年秋、訪問看護について勉強するなかでキャンナスの存在を知り、実際に活動にも参加。時間をかけて患者を知ることができる活動に共感したことがきっかけとなっています。
副代表を務める日立市の訪問看護師、佐藤美恵さん(51)は「これまで(制度上)できないことをお願いされることの方が多かった。キャンナスの活動がそのすき間を埋められたら」と話しています。また、あわせて佐野さんは「茨城では、訪問看護や在宅医療の制度についても知らない人が多い。相談からでも受け付けたい」と語っています。
(引用URL:https://digital.asahi.com/articles/ASM233G67M23UJHB001.html?rm=388)
介護保険では足りないサービスを、ボランティア団体、あるいは自費の分野で支援している訪問看護ステーションが増えています。多くの悩みやストレスを抱えてしまう前に、ケアマネージャーや看護師などに相談をしてみると良いでしょう。