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海外で抗菌薬「使わないで」 耐性菌増やす恐れ
2019/08/18
海外旅行の“お土産”に薬が効かない耐性菌を持ち帰らないで――。
国立国際医療研究センター病院(東京都)は、海外旅行中の下痢や腹痛で安易に抗菌薬(抗生物質)を服用すると、耐性菌を国内に持ち込む恐れがあるとして注意を呼びかけています。
同病院が6月にインターネットでアンケートしたところ、東南アジアや南アジアに旅行した経験がある20~60歳代の男女331人のうち、63%が旅行中に下痢や腹痛になったことがあったとのことです。予防のために日本から抗菌薬を持参・服用していた人も43%に上りました。
抗菌薬の入手は、国内では医師の処方箋が必要。海外旅行に持参したという抗菌薬は、過去に治療で処方されたり、家族が使ったりした残りが考えられます。
同病院によると、抗菌薬は薬ごとに効く細菌が決まっており、タイプが違うと効果がないだけでなく、腸内の細菌バランスが崩れるなどして、耐性菌を増やす危険があります。下痢の原因がマラリアや腸チフスなどであれば、診断が遅れ、命にかかわる恐れもあります。
予防・対応策として、
〈1〉こまめに手洗いをする
〈2〉生の野菜や果物、屋台での食事は避ける
〈3〉軽い下痢なら整腸剤で様子を見る
〈4〉重い場合は現地の医療機関にかかる
〈5〉自己判断で抗菌薬を服用しない
ことなどを挙げています。
(引用URL:https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20190815-OYTET50006/)
海外旅行へ行く機会が多くなる夏の季節。抗菌薬の服用についても正しい知識を持ち、健康に十分に気を付けましょう。