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国立がん研究センターは、2010~11年にがんと診断された患者の5年生存率は全体で66.4%だったと、14日付で発表しました。前回集計(09~10年)より0.3ポイント上がり、今回、喉頭など4つのがんデータも新たに示されました。5年生存率は、がんから回復したことを示す目安の一つとなります。
部位別では、前立腺が98.8%で最も高く、乳房92.2%、子宮体部82.2%が続きました。新たに加わった喉頭は80.6%、腎臓は80.1%、 腎盂じんう 尿管は49.0%、胆のうは29.3%でした。がん診療連携拠点病院など318病院で診断された延べ約65万人の患者を分析したとのことです。
一方、330病院で診断された延べ約37万人の患者を分析した結果、直近に受けた治療の成績が反映されやすい3年生存率は、13年に診断されたがん患者の全体で72.4%と、前回集計(12年)より0.3ポイント上がりました。部位別では、前立腺99.1%、乳房95.3%、子宮体部と喉頭が85.6%、腎臓85.5%などとなっています。
また、今回、18年に診断された人を分析すると、がんの患者数が少ない病院ほど患者の年齢が高い傾向がありました。同センターは、高齢者はがん以外の病気を抱えているケースが多く、遠方の大病院より、近くの小規模病院で治療を受けているのではないかとみています。
詳しいデータは同センターのウェブサイトで公開されます。ただし、全体の数値だけでは個別の経過は分からないことも多く、同センターの若尾文彦・がん対策情報センター長は「がん診療連携拠点病院のがん相談支援センターを活用してほしい」と話しています。
(引用URL:https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20191216-OYTET50017/?catname=news-kaisetsu_news)
がんの生存率アップは、確実に一歩ずつ日本の医療が進んでいることを示しています。これからの研究にますます期待が寄せられますね。