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便が出ない、便秘で困っているという声をよく聞きますが、国内で便秘を訴える人は450万人にも達すると言われています。
一時的であれば大きな問題にはなりませんが、慢性的になると治療が必要な場合があります。
便秘とは、一般的に大腸内の排泄物の通りが遅くなったり、腸内に長時間とどまるなど、便通が順調に行われない状態を言います。
1日1回排便があっても、量が少ない、すっきり出た感じがない、便が硬くなかなか排泄できない、排便の間隔が不規則などの状態があれば便秘と言えます。
一時的に大腸の蠕動運動が鈍ることによっておこる「急性便秘」は、食物繊維が少ない食事を摂り過ぎた場合、体内の水分が不足し便が水分不足になった場合、生活環境や一時的な環境の変化によるストレスを感じた場合、寝たきり等腸の動きが低下した場合、食べる量が少なくなった場合に起こりやすいです。
また、大腸に便が留まり、数日間便通のない状態が日常的に起こる「慢性便秘」は、大腸の蠕動運動が弱くなったり筋力が低下したりして、便を押しだすことが出来なくなったりする弛緩性便秘と、ストレスにより自律神経が乱れて、腸の動きが引きつったようになり、便の通りが悪くなる痙攣性便秘、便意を我慢しすぎたり、浣腸を乱用したりすることによって便意が脳に伝わらずに起こる直腸性便秘があります。
また、薬の副作用によって起こる便秘もあります。
便秘の予防や解消のために、日常生活で気を付けることとして、食事、生活習慣の観点から挙げていきます。
ます、食事の観点から
食物繊維の多い食事を摂ること。たけのこ、ごぼう、きのこ類、こんにゃく、海藻などは食物繊維を多く含みます。
脂肪を適度に摂取する。脂肪は超粘膜を刺激し、便がスムーズに出るよう働きます。
水分を十分に摂る。1日にコップ7~8杯ほどの水分を摂りましょう。
3食きちんと食べる。規則正しいリズムと適度な食事が大切です。
そして、生活習慣の観点から
排便の習慣をつける。毎日朝食後にトイレに行くなど習慣をつけることで自然と便意がもよおされるようになります。
腹部を温める。腸への血流が増加し、腸の働きがよくなり排便が促されます。
腸をマッサージする。人差し指から薬指の4本でへその周りを「の」の字を書くように右回りにゆっくり軽くマッサージします。
適度な運動をする。1日に10~15分くらいの適度な運動をしましょう。また、腹筋を鍛えることも効果的です。
ストレスをためない。ストレスがたまると自律神経のバランスが乱れ、腸の活動が低下します。
便秘を軽く見ている方も多いですが、「便秘は寿命を縮める」との報告があります。アメリカでは便秘の有無による生存率に、10%の差があったという研究もあります。また、高齢者がトイレでいきんで血圧が上がり、酸欠状態に陥って、救急搬送、死亡するということが後を絶たないといいます。
そして一度便秘になると「食欲低下→吸収・栄養障害→筋力低下→活動性・運動量減少→便秘」という悪循環に陥り、慢性化していきます。慢性化してしまうと薬剤使用により長期にわたり便秘をコントロールしていく必要があります。そのため、早い段階での医療機関の受診が大切になります。
(参考:https://ganclass.jp/confront/associate/astriction_precaution.php