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少しずつ秋らしさを感じるようになり、さんまなど魚がおいしく感じる季節が近づいてきました。
今回は、もし魚の骨が咽喉(のど)に引っかかったときの対応方法に、一問一答形式でお答えいたします。
Q、アジを食べたら骨が喉に刺さっちゃって。ご飯を丸飲みするといい、と聞いたけど、本当ですか?
A、実は、ご飯の丸飲みは危険です。「扁桃腺(へんとうせん)」とも呼ばれ、喉の奥の左右から出っ張っている「口蓋へんとう」や、舌の奥にある「舌へんとう」に骨はよく刺さります。ご飯を丸のみすると、こうした場所に刺さった骨を押し込んでしまうことがあります。クギを金づちでたたくイメージです。太い骨が深く刺さると化膿しやすくなります。
骨が食道の粘膜に刺さることもあります。炎症を起こして他の臓器にダメージを与え、死に至る恐れがあります。ご飯の丸のみは、骨を食道に運んでしまう可能性もあり、やってはいけません。
Q、咽喉に骨が刺さったら、どうしたら良いの?
A、早めに耳鼻咽喉科を受診してください。口を開けて見える場所に骨があれば医師がピンセットなどで引き抜いてくれます。喉のかなり奥に刺さった骨は、物をつまむ器具や、カメラが先端に付いた内視鏡を鼻から通し、取ることになります。食道に刺さった疑いが強ければ、消化器内科で骨を捜してもらうこともあります。診てもらうまで食事は、水かおかゆで我慢です。
Q、放っておいて、骨が自然に溶けることはないの?
A、溶けません。医師が喉を調べても骨が見つからないことはあります。刺さっていないものの、骨が喉を傷つけてしまい、痛みがあるのかもしれません。数日様子をみて、痛みが続くようなら再度受診しましょう。
Q、タイやサバ、サケ、サンマの骨は刺さることが多いです。アジフライのように身を丸ごと食べてしまいがちな料理も注意してください。
魚を食べる際は骨をできるだけ丁寧に取り除き、よくかんで舌で骨がないかを確かめてからのみ込みましょう。お酒を飲んでいる人はあまりかまずに食べる傾向があります。総入れ歯の高齢者は口の中の骨に気付きにくいので、気をつけてください。
慌てて食べてしまうと、骨に気が付かず飲み込んでしまうことが多い魚料理。高齢者やお子さまが食べる際は、改めて気を付けていきましょう。気になることがでてきたら、身近な訪問看護師に相談してみてください。
(引用URL:https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20190826-OYTET50006/)