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便秘の際に「水分を多くとると良い」と言われますが、本当なのでしょうか。消化器内科のドクターに実際に聞いてみました。
Q、「ダイエットをしていたら便秘になってしまったようです。水をたくさん飲むといいのでしょうか?」
A、「水分をいっぱい摂っても、尿として出るばかりですよ。ダイエットをきっかけに便秘になる人は多いですが、便秘になったら大量の水、は誤りとされています。」
Q、「どういうことでしょうか?」
A、「汗や尿で毎日2リットル前後の水分が失われます。水分が不足すると便は硬くなり、お通じが悪くなります。ただし、むやみに水を飲んでも腸で吸収され、尿として出るだけです。便が軟らかくなり排出されやすくなる、という効果は期待しにくいんですよ。」
具体的な対策としては、朝起きてすぐのコップ1杯分の水がいいと考えられています。常温の水を一気に飲むことで、休んでいた腸が動き出します。」
Q、「初めて知りました!効果的な水の飲み方をもう少し教えてください。」
A、「大腸には2か所詰まりやすい所があります。体の左側にある 肋骨(ろっこつ)の下と、右側の腰骨の脇です。入浴時などにマッサージするのも効果的でしょう。」
Q、「そもそも、便秘って病気なのでしょうか?」
A、「日本消化器病学会の研究班が2017年にまとめた「慢性便秘症診療ガイドライン(指針)」があります。排便の回数が減っていることと、排便に困難を伴っていることを基準に診断します。
週に自然な排便が3回未満だったり、4回に1回以上残便感があったりする時に「慢性便秘症」と診断されます。排便時に強くいきむことや、直腸や肛門に詰まった感じがあることも目安になります。」
Q、「もしかしたらと思ったら、すぐかかりつけ医に相談した方がいいのでしょうか?」
A、「便秘を自覚してから半年~1年程度での受診が理想です。この段階だと、運動したり、食事を改善したりすれば大腸が通常の働きに戻ってくれる可能性があります。<
トイレで1分、2分といきんで血圧が上がると、高齢者の場合は、心筋梗塞(こうそく)などになることがあります。便秘への、早めの正しい対応で命を守ってくださいね。」
(参考・引用URL:https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20191007-OYTET50012/)
便秘の際はむやみに水分を摂るのではなく、効果的な飲み方を意識しましょう。便秘で気になることがあれば、身近な医師、看護師に相談されることをおすすめします。