ストロング系チューハイに注意 飲みやすさの先にある危険(国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所 松本俊彦部長)

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ストロング系チューハイに注意 飲みやすさの先にある危険(国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所 松本俊彦部長)
2020/11/03

   低価格で甘く飲みやすい上、アルコール度数の高さを売りにした「ストロング系」と呼ばれるチューハイ飲料が人気だ。しかし、少量飲んだだけでも悪酔いし、暴力的になるなどのトラブルも多い。ストロング系チューハイに警鐘を鳴らす国立精神・神経医療研究センター(東京都小平市)精神保健研究所薬物依存研究部の松本俊彦部長に話を聞いた。

1日当たりの適度な飲酒量は、純アルコール量で約20グラム

 

 ▽少量でも多量飲酒者に

ストロング系チューハイは、アルコール度数が9~12%と非常に高いにもかかわらずジュースのような甘い口当たりで、ビールやアルコール飲料自体が苦手な人でも飲みやすいのが特徴。「500ミリリットル入りの缶を3本飲むと、自分を見失うほど酔って暴れる人が少なくありません」と松本部長は危惧する。

アルコール度数9%の場合、350ミリリットル缶1本の純アルコール量は25.2グラムで日本酒1合分程度。これは、厚生労働省が定める1日当たりの適度な飲酒量(純アルコール量で約20グラム)を上回る量だ。「ストロング系チューハイ500ミリリットル缶3本は、日本酒に換算すると約5合分で、多量飲酒(日本酒換算3合分以上)に該当するということです」

 ▽計画的な飲酒の実行を

ストロング系チューハイの問題は、アルコール度数(純アルコール量)だけではないという。飲みやすいので、ビールと同じ感覚で短時間にかなりの量を飲んでしまう。「血中のアルコール濃度が急激に上がり、気が付いたら泥酔というケースが目立ちます。酔うためだけに飲んでいる人も多く見受けられます。加えて、最近はオンライン飲み会など家飲みの機会が増え、終電の心配がないため飲酒時間が長引き、酒量にブレーキがかからなくなりがちです」と松本部長。多量飲酒を続けると、アルコールによるさまざまな身体疾患やアルコール依存症のリスクが高まる。

健康被害を防ぐにはどうすべきか。松本部長は「自分が普段、どれくらいアルコールを摂取しているかを純アルコール量で確認してみてください。その上で、1日に飲むアルコールの適量を決めて、それを実行することが大切です」とアドバイス。しかし、一度口にすれば事前の計画は簡単に変更されてしまうのがアルコールの怖いところ。「そのようなときは、翌日に一人反省会をしてみてはいかがでしょうか。それでもコントロールができない場合は早めに専門医に相談してください」と勧めている。

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